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外国語教育メディア学会(LET)全国大会@名古屋学院大学 2011.8

名古屋学院大学(白鳥学舎)で行われた外国語教育メディア学会(LET)の第51回全国大会に出席しました。もろもろの感想を簡単に書いてみます。(講演者・発表者等の敬称は「氏」で統一させていただきました。)

8月7日(日)

10時ちょうどに会場着。
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受付をして、急ぎ基調講演が行われている部屋へ。

○基調講演「第2言語の文構造の獲得――日本語学習者の文理解のメカニズム」(玉岡賀津雄氏)

日本語の文処理のメカニズムは、母語話者に対する実験の結果、階層構造をなしており、「花子が太郎を殴った」のようなSOV(主語-目的語-動詞)の正順語順と比べて、「太郎を花子が殴った」のようなOSVに代表されるような「かきまぜ語順」は迅速には処理されないということが明らかになったというお話でした。また、外国語として日本語を学ぶ中国語母語話者にも同様の実験を行った結果についてお話しされていました。

印象に残ったのは、外国語として学ぶ人の場合、上位群と下位群との差のほかに個人差がかなりあるということでした。○○語の話者だからと必ずしもひとくくりにはできないというお話でした。

                    ☆

昼休み。というか、公募シンポジウムも賛助会員デモンストレーションも特に関心がなかったので、さっさと食堂に行きました。日曜日なので限定メニューで私は「味噌カツ弁当」を注文。
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まあ、最近は東京でも食べられますけど、せっかく名古屋に来たので...ね。

名古屋学院大学の白鳥学舎は4年前にできたキャンパスです(その年のLETもここで開催されました)。ずいぶん前に別の学会が行われたときは郊外(瀬戸市)にキャンパスがあって、たしか名鉄瀬戸線の栄町駅から電車に乗ってさらにバスに乗り換えて行った記憶があります。ここ白鳥のキャンパスは地下鉄で金山の隣駅から徒歩10分足らずの比較的静かなところにあって立地条件は抜群です。

校舎はは吹き抜けになっていて開放感があります。
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                    ☆

午後は研究発表&実践報告。主に音声指導に関するものを聞いて回りました。

○The CMU Pronouncing Dictionaryの発音データを英語教授用資料として利用する(濱岡芳郎氏)
 米国カーネギーメロン大学で開発されている音声認識システムに用いられている発音辞書(公開)をIPA表記に変換表示し、TeXによる印字のためのコードを生成することにより、発音から語を検索できるようにしたもの。

○初習外国語授業におけるスライド教材提示の円滑化と多目的利用――データベースソフトウェアを応用したロシア語教育実践事例――(高木美菜子氏、三浦由香利氏、神谷健一氏)
 神谷氏が英語教育用に開発した一般教室でも使える例文提示ツールなどを、ロシア語教育に応用したもの。「動詞変化形表示ツール」や「短文穴埋め問題作成ツール」など。プログラムに関する特別な知識がなくても利用でき、表示もシンプル。英語以外の外国語教育ではまだまだこういうものが少ないそうなので、有効なツールになりそう。

○音声に特化したリスニングテスト作成の基礎研究:ディクテーションとインタビューによるリスニング力調査(菅井康祐氏、神崎和男氏、山根繁氏)
 一般的なリスニングテストでは、音声の聞き取り能力以外のもの(文法力、語彙力等)も含めて測定しているので、そこから音声の聞き取り能力だけを切り分け、音声レベルでの障壁を質的調査で洗い出そうという研究。

○字幕付き視聴覚教材の使用による聴解力育成効果――音声知覚に焦点をあてて――(細越響子氏)
 映像教材を用いて学習する際に、英語字幕を付けた場合/母語(日本語)字幕を付けた場合/字幕を付けなかった場合とでは、その順序でそのあとの口頭再生課題の結果が良かったという研究報告。品詞によっては有意な結果が見られないものもあり、今後の研究課題とのこと。

○中高教職課程における英語発音指導の扱い――近畿地方のシラバス調査――(有本純氏、中西のりこ氏、河内山真理氏、山本誠子氏)
 教職課程における「英語科教育法」等の授業で発音がどの程度扱われているかの調査研究。シラバスの記載からは発音の扱いが特に小さいということはなかったこと、使用テキストの内容調査では、発音に関しては理論的知識のみを扱い、指導法には言及していないものの割合が高いことなどが報告されました。今後は英語音声学などの科目の教職課程における位置づけを明らかにする必要があるとの展望が示されました。

このテーマは私自身も非常に関心があるもので、実態が明らかにされることを期待したいと思います。発音指導法以前に音声そのものがどの程度教えられているかも心もとないという状況があります。実際、フロアから現役の英語教師の方が発言し、大学では英文科だったにもかかわらず英語音声学の授業がなかったということを話されていました。英語音声学者のはしくれとして私に出来ることは何だろうかということを強く考えさせられる発表でした。

                    ☆

懇親会は学生食堂で。味噌カツや天むすも並んでいました(あっという間になくなりました)。
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LETには何人か知り合いがいるのですが、今回は(も?)大阪工業大の神谷さんと主に話していました。

最後はきしめんも出されました。
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                    ☆

8月8日(月)

午前中は10時から研究発表&実践報告。

○小学校英語活動指導者養成授業における発音指導実践報告(牧野眞貴氏)
 小学校の英語活動指導者は英語の発音指導を十分に受けていないことから、苦手意識を持っているとのこと。この発表では、小学校教員を目指す大学2年生を対象に発音指導を行った結果が報告されました。1セッション20分の指導を6週という非常に限られた時間であっても、成果があり学生からも肯定的な感想が寄せられたとのことでした。学生の自由記述アンケートで私が注目したのは「ここまで(自分が)発音が下手だとは思っていなかった。」「自分の発音がいかに適当であるかがわかった。」というもの。昨日の中高教職課程における発音指導の扱いに関する発表の際に、フロアから慶大の境先生がおっしゃっていた「発音に対するアウェアネスを持たせることの重要性」とはまさにこのことだと感じました。今後の課題として、指導技術・知識の共有ということが挙げられ、ここでもまた、英語音声学者のはしくれとして私にできることは何だろうかと自問することとなりました。

○オリジナルソフトを活用した日本人英語学習者のイントネーション学習による効果(園部秀行氏、上田誠氏)
 モデル音声の波形とピッチが上段に、学習者音声の波形とピッチが下段に表示されるとともに、綴りが強弱を表すようにフォントの大きさを変えて表示されるソフトウェア。モデル音声と自分の音声のピッチ曲線を比較して練習でき、45分間の個人練習で大きな効果が上がったとのこと。実際に1人の学習者の練習前と練習後の発音を聞かせてもらえましたが、明らかに大きな改善が見られました。なお、ソフトウェアを用いた練習に先だって、日英語でのイントネーションの違いを教師が説明したとのことで、その部分は外せないとのお話でした。

○コンピュータを利用した英語発音練習におけるローパス・フィルターの効果(伊庭緑氏)
 ローパス・フィルター(Low-pass filter)という音の低周波数領域のみを通過させるフィルターを用いて、200Hz以下の部分のみを通過させた音(音韻は不明瞭になるがプロソディ情報は残る)をプロソディーの練習に活用するというもの。実際に聞いてみると「モゴモゴモゴモゴ」と何を言っているかは分からないけれどもピッチやストレスは聞き取れます。これは聴覚障害者の発話訓練に効果を上げたため、外国語教育でも応用できないかと始められたものだそうです。通常の音声で練習したグループと、ローパス・フィルターを用いた音声と通常音声を併用したグループでは、後者の方が、音響分析の結果では有意にモデル音声に近かったものの、評価者(英語教員)による評価の結果では有意差がなかったとのこと。その点についてはさらなる検証が必要とのことでした。この指導法は、教室で私が「ダーダダーダー」のようにプロソディーのみに注意を向けさせて練習した後で分節音も入れて練習すると効果があると感じていることと関連がありそうです。今後も注目してみたいと思います。

○データベース・ソフトウェアの教育利用の可能性――例文提示ツールの仕組みを中心に(神谷健一氏)
 Powerpointなどを用いた例文提示などは非常に扱いにくいのに対し、「データ」はExcelで、「レイアウト」はFile Makerでという具合に別々に管理すれば、教材提示の効率性が高まるとのお話でした。このようにすることで、例えば「例文+和訳」の提示と「例文のみ」「和訳のみ」の提示を簡単に切り替えられたり、単語を1語ずつ表示していくなど、授業中に臨機応変に使えるとのこと。これはちょっと使ってみたいなと思わせるツールでした。

                    ☆

昼食は学食で唐揚げカレーを注文。月曜日で学生も来ており、食堂は一時たいへん混雑しました。唐揚げがなかなかできなくて10分くらい待ちました。食堂の方が恐縮してましたが、時間はあったので問題ありませんでした。むしろ、唐揚げが2つしかのっていなかったことの方が残念でした(笑)。
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味はまあ、ふつうでしたが、ルーが少なくて、最後は3分の1くらい白ご飯が残ってしまいました(もちろん食べましたが)。

食堂を出たところの自販機の一つが、今朝までは使えていたのですが、節電のため使用中止になっていました。名古屋は関東と比べるとほとんど節電の影響を感じずにいたのですが。
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                    ☆

午後は全体シンポジウム。

○全体シンポジウム「映像メディアは英語学習の自律性・継続性を実現するか」
 パネリストの角山照彦氏(映画英語教育学会の次期会長だそうです)が教材開発の体験や教室での指導経験をもとに、一般に映画を教材に用いるのはレベルが高いことと思われているが、ご自身は習熟度別授業のすべてのレベルのクラスで同一映画の同一場面を用いて課題の難易度を変えるという実践をされていることを話されました。さらに、リスニング練習にとどまらず。ロールプレイ練習を取り入れることで、学習者の関心が高まり、学習継続を成功させる鍵となるとのことでした。

 続いて中学校教諭の松葉明氏が、中学校でも映画を様々な方法で英語の教材にできるというお話をされました。映画のタイトルをクイズ的に紹介したり、既習事項を含む台詞を使ったりすると、生徒の興味・関心を大いに喚起するとのことでした。

 次にコーディネーターの亀山太一氏が、「映画を日本語字幕なしで楽しめるようになりたい」という英語学習者の「夢」とそれに対する回答のバリエーションについて、インターネット上の質問回答サイトを材料として紹介しました。また、一般の英語学習者の気持ちを味わっていただくためということで、この場にいるほとんどの人にとって理解度30%程度と思われる映像を用いたプレゼンテーションをされました。その映像とは、鹿児島弁の弁論大会の映像で、最初に字幕なしで、次に日本語(標準語)字幕付きで、そのあとシャドーイング、鹿児島弁字幕付きで、といった要領で提示されました。教師は「なんでこれが聞き取れないんだ」と思うけれども、学習者の立場に立つと簡単なことではないことがわかる、というお話でした。

 最後に竹内理氏が「自己調整学習」の観点からまとめを行いました。自己調整学習という用語は私は初めて聞いたのですが、はじめ教育心理学の分野で提唱され、最近外国語教育学に導入された概念だそうです。メモはたくさん取ったのですが、正直なところ私の中で消化されていないので上手く書くことができません。もう少し勉強してみたいと思います。

                    ☆

今年のLET全国大会は、私の興味・関心のある発表(特に音声教育に関して)が多かったので、例年にも増して充実した2日間となりました。




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竹林滋先生ご逝去

東日本大震災の恐怖がまだ冷めやらぬ3月15日(火)、岩崎研究会から「悲しいお知らせ」というタイトルのメールが届きました。

私の指導教官(定年退官のため学部の時だけでしたが)であり、私を音声学の道にいざなってくださった恩師、竹林滋先生が、震災の前日3月10日に肺炎で急逝されたというのです。享年84歳。さらに、竹林先生の奥様も前日の3月9日にご自宅で亡くなられていたのだそうです。まるで手と手をとりあうように、ご夫婦であの世に行かれてしまいました。

私はここ数年、竹林先生の「音声学研究会」にも顔を出すことが少なくなり、先生にお会いするのは岩崎研究会の忘年会のときなどに限られていました。実際、最後に先生にお会いしたのは昨年の忘年会のときでした。あの時はあまりお話しできなかったのですが、今思うと悔やまれます。そんなこともあって、「竹林先生がいなくなった」という事実が信じられず、3ヶ月以上経った今でも実感がわかないというのが本当のところです。

                    ☆

5月15日(日)、リーガロイヤル東京で「竹林滋先生を偲ぶ会」が行われました。岩崎研究会の会員やかつての指導学生など、竹林先生を慕う人たちが一堂に会しました。
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会は立食パーティー形式で、竹林先生と深い縁のあった方々がスピーチをして思い出を語りました。私にとっての竹林先生はあくまでも英語音声学者なのですが、辞書の編集・執筆において莫大な貢献をなさったこともあり、辞書作りでのエピソードをたくさん聞くことができました。音声学の弟子からは、私の1期上の女性で竹林先生の教務補佐を務めたこともあるSさんが感動的なスピーチをしました。

スピーチを聞きながら、私は竹林先生のような偉大な先生の薫陶を受けていながら、最後まで文字通り不肖の弟子だったことに不甲斐なさを感じ、忸怩たるものがありました。いつか竹林先生にも認めてもらえるような業績を残したいという若いころからの願いは、かなうことがありませんでした。

そんな私の唯一の心の支えは、竹林先生から音声学を教わったという事実のような気がします。それはこれからも一生変わらないことでしょう。

                    ☆

会場の一角に、思い出の写真などが展示されていました。

これは私が一番「竹林先生の弟子だ」ということを実感することができた、2003年の「喜寿をお祝いする会」。会のあと運営に携わった私たち弟子が先生と一緒に撮った写真です。
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こちらは竹林先生の略歴を記した表。分かってはいてもあまりに偉大すぎて圧倒されてしまいます。
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これも懐かしい、竹林先生の外語大での最終講義(1989年)。私は学部4年で大学院への進学を控えているときでした。
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                    ☆

偲ぶ会の終了後、神戸に帰る新幹線の時間まで少しあるHさんとともに6人ほどで、高田馬場駅前の「びあぐら」というお店でビールを飲みました。




大阪言語研究会@大阪大学2009.9

9月19日(土)、大阪言語研究会の第165回公開講演会に、講演者の一人として参加しました。場所は、大阪大学(豊中キャンパス)内の待兼山(まちかねやま)会館。

キャンパス内の小高い所にある、木立に囲まれたいい雰囲気の場所です。
090919_08待兼山会館

090919_09大阪言語研究会1

今回は、昨年行われた「音声学ミニシンポジウム」の続編で、テーマは、「わが国の外国語教育における音声教育の諸問題」。
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基調講演の4名が、それぞれ、英語、フランス語、中国語、ロシア語を教える立場から、音声教育について話します。

そのトップバッターが私で、今回のテーマである「わが国の外国語教育では、どのような発音(分節音)を教えるべきなのか」という点に焦点を絞って話をしました。英語のそれぞれの母音・子音について、どこまで教えるべきで、どこからは教えなくてもいいのかという具体的な話です。
090923_01ハンドアウト

例えば、hat - hot - hutの、“3つの「ア」”の区別は絶対に教えるべきだとか、coat - caught - courtの、“3つの「オー」”のうち、coatと他の2つは絶対に区別できるようにすべきだが、caughtとcourtの区別は絶対に必要だろうか?(←アメリカ英語ではこの2つは区別しますが、イギリス英語では同音異義語となります)という問題提起を行ったりしました。

いずれも、自分が、専門課程の英語音声学の授業では、全部できるようになることを求めるが、そうではない、一般の英語教育ではどこまで求めるべきかという観点でお話をしました。

今回の話は、主に、過去17年間の英語音声学教育と、教養課程の英語教育の経験のみに立脚した話で、アカデミックなところはあまりなかったのですが、聴衆の方々の反応は良かったようです。

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JACET全国大会@北海学園大学

9月4日(金)から6日(日)の日程で、JACET(大学英語教育学会)の全国大会が開かれました。場所は札幌の北海学園大学。
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ここは、北海道で一番大きな私立大学です(たぶん)。ある本に「札幌で『学園』といえば北海学園のことだ。」と書いてありましたが、最寄りの地下鉄の駅名も単に「学園前」です。
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                    ☆

さて、肝心の学会ですが、今回、私はちょっとお疲れ気味(決して、P**f*m*疲れというわけではない!)のため、聞きたいものを絞って参加しました。1日目最初の基調講演は遅れて行ったために途中からしか聞けなかったのが残念。北海学園大学の学長による特別講演(アイヌ語を録音したピウスツキの蝋管の再生に関する話)は、子供のころ北海道新聞の記事で読んだ覚えのある出来事なので、興味深く聞きました。

研究発表のたぐいは、リーディングに関する実践報告を2つ聞くにとどまりました。数年前は、特にリスニング教育、ESP(English for Specific Purposes)、ICTの活用、リメディアル教育といった事項に関する実践報告をむさぼるように聞いて、自らの授業実践や本務校での教育改善に結び付けようとしていました。が、来年度始まる新教育組織に向けての新カリキュラムに関する議論の中で、大学としては英語教育にほとんど力を入れる気がないということがよくわかったため、すっかりやる気を失くしてしまいました。今は、目の前にいる学生のためには全力で授業をやりますが、大学全体の英語教育はどうでもいいと、少々投げやりな気持ちになっています。そんな人間がこの学会に来てもいいのだろうかと、ちょっとした後ろめたさを感じつつ。

北海道のいくつかの大学の先生方のグループによるESPに関する研究は、数年前から追っているので、今回も興味深く聞かせてもらいました。最初のころ抱いていた「こういう研究を自分の大学でも活かしたい」という考えは、上述のとおり、私のところではそういうことは期待されていないようなので、今では失ってしまいました。にもかかわらず、このグループの研究は非常に誠実で好感が持てるものなので、聞き続けています。まあ、一種のファンですね(笑)。

3日目の午前は、全国の様々な大学における、英語教育への取り組みを発表するポスターセッションでした。北海道から九州までの50を超える大学の取り組みが発表されていました。どの大学も、英語教育に力を入れ、その改善のために工夫をしている様子がわかります。ここでも、自分が今置かれている立場とのあまりの違いに、説明している先生方がまぶしく見えました。聞けば聞くほど、虚しさがこみ上げてくるようだったので、個別に具体的な話は聞かずに、その場を去りました。

                    ☆

2日目の夜、懇親会がありました。会場はサッポロファクトリー。
090905_03懇親会場看板  090905_05ビールサーバー

JACETの懇親会は、ちょっと人と話しこんでいると、あっという間に料理がなくなってしまうのが常という感があるのですが、今回は担当の北海道支部の方々が張り切って準備したのか、おいしそうな料理がたくさん並びました。まあ、会費も少々高めではありましたが。
090905_06料理1  090905_07料理2

アトラクションとして、江差追分の演奏がありました。
090905_08江差追分

                    ☆

ところで、今回の学会で、高校時代に同じクラスだったことのあるKさん(旧姓)にばったりと会いました。私は、彼女が同業者であることすら知らなかった(というか、英語関係に進んだことすら知らなかった)ので、声をかけられた時にはものすごく驚きました。25年半ぶりの再会です。昨年から、高校の同級生は何十人と、久々の再会を果たしていますが、まさか学会会場でそういうことが起こるとは思いもよりませんでした。




JACET関東支部大会@青山学院大学

昨日は、時折強い雨が降る中、JACET(大学英語教育学会)の関東支部大会が、青山学院大学(青山キャンパス)で、ありました。

会場は、ガウチャー・メモリアル・ホールという建物。下の階は礼拝堂になっていて、上層階に教室があります。講演会や全体シンポジウムは、礼拝堂で行われました。
090621_01JACET会場



今回、私も口頭発表を行いました。昨年3月までの長いブランクののち、研究活動を再開してから、JACET全国大会、LET(外国語教育メディア学会)関東支部大会、JACET英語辞書研究会、そして今回と、1年間で4回の口頭発表を行うことができました。

そのうち3回は、大学における英語音声学教育に関するもの。今回も「英語教育にとっての音声学-大学における英語音声学教育の役割と課題-」という題で発表しました。

発表では、まず最初に、英語教育における音声教育の重要性が正当に認識されるようになったのはいいが、教える側に、英語音声に関する知識が不足している場合が少なくないという問題提起を行いました。

続いて、英語関連学科の学生は、英語学習者としても、(将来の)英語教育者としても、英語音声に関して、一定の知識を持つべきであるということを述べました。

さらに、大学における英語音声学教育の現状、すなわち、単位の扱い、授業形態、授業内容、授業担当者の専門領域、などについて、概要的なことを述べました。本当は実態調査などをしたいのですが、なかなか時間が取れず・・・というわけで、インターネット上の各大学のシラバスや、周囲の人々の話などをもとに、一口で英語音声学の授業と言っても、いろいろなものがあることを述べました。

続いて、課題として、「大学(学部・学科)によって、音声学教育の充実度に著しい差がある」ことと、「現職教員などのための再教育の機会が少ない」ことをあげました。また、英語関連学科でも、英語音声学を専門とする専任教員がいないところが多い→英語音声学分野で論文を書くのが困難→英語音声学の研究者が育ちにくい・・・という悪循環に陥っていることも述べました。

最後に、英語音声学授業の改善のための提案として、

  1.英語関連学科では英語音声学を必修に
  2.講義と演習のバランスが大切
  3.90分授業30週(通年科目もしくは半期科目+半期科目)
  4.多くても30人程度の少人数クラス
  5.担当教員の英語音声学教育力の強化

をあげて、発表を終えました。

私の予想を上回る、30人ほどの方々が聞きに来てくださいました。特に、会場校の青山学院大学の英語科教育法の授業の一環として参加していた学生たちがけっこう来てくれました。これから教員になろうとする若い人たちが、音声教育に関心をもってくれているのは心強いかぎりです。

今回の大会テーマは「大学英語教育を取り巻く現状と展望-言語政策の観点から-」。
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口頭発表は、特に大会テーマと結びつかないものでもさせてもらえるのですが、今回の大会テーマには、外国語教育政策、教員養成といったことも含むとのことで、私の発表もある程度テーマに即したものとなりました。

                    ☆

NHKの英語講座の制作を長年担当してきた方の講演がありました。その中で、私が中学2年のときに聞いていた、故・安田一郎先生の「続基礎英語」の話や、私が英語教育に関して多大な影響を受けた、故・若林俊輔先生の話が出てきて、たいへん懐かしい思いをしました。



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上野まな - Feeling
上野まな - My Silly Girls
プロフィール

こばあつ

Author:こばあつ
札幌市出身、埼玉県南部在住。美術大学で英語を教えています。
◆専門◆音声学(主に英語の音声教育、発音表記など)。広くことばやことばの音に関する楽しい話が好きです。
◆趣味◆
【旅行】鉄道旅行と食べ歩き。
【うたを聞くこと】<好きな歌手>上野まな、Perfume、辛島美登里、一青窈、いきものがかり、福原美穂、RYTHEM、太田裕美、溝渕文。<気になる歌手>花菜、山崎葵。ちなみに合唱経験者です。初期の木下牧子作品は思い出深く好きです。
【その他】<好きな女優>上野樹里、宮崎あおい、臼田あさ美、市川実日子、笹峯愛、深津絵里、石原さとみ、松本まりか、ほか

★アメブロで「こばあつの雑記帳(別館)」やってます。
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