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一青窈@東京厚生年金会館

一青窈の「premium acoustic tour '09」東京厚生年金会館に行ってきました。
090618_01チケット

ふと考えると、一青窈のコンサートは、去年のツアーで神奈川県民ホールとNHKホールに行き、それから、武道館ライブ、今年3月の神戸こくさいホール、そして今日と、この1年間で5回にもなり、お気に入りのアーティストの中でも、最も多く行っていることになります。

新宿の東京厚生年金会館は、1993年4月、初めて辛島美登里のコンサートに行った、思い出の地です。
090618_02厚生年金会館

今回のコンサートは、名古屋、大阪、東京(1日目)とまわってきて、最終日。
090618_03開演前

以下、まったくの独断と偏見に基づいたコンサート・レポートです。セットリストは確認済ですが、MCについてはかなりあやふやな記憶に基づいています。あしからず。

                    ☆

今回は、武部聡志、小林武史の2人のプロデュースで、この両名と一青窈の3人編成によるコンサートです。舞台には、正面に大きな、左右にそれより小ぶりの、不等辺四角形のスクリーン。よく見ると3つの額縁になっています。

打ち込みのリズムが流れる中、上手から小林武史が登場し、キーボードに、下手から武部聡志が登場し、ピアノに、それぞれ向かいます。リズムに合わせて、1.《翡翠》のイントロを両名が奏で、一青窈が登場。最初から大人の雰囲気の曲で、今日のコンサートの空気を作ります。続いて、2.《てんとう虫》「世界は何のためにあるのか」の歌詞が耳に残る曲です。

そして、次に流れてきたイントロに、「え、もうこれ出しちゃうんだ」と思った、3.《つないで手》。この曲は、ハナミズキを抜いて、目下私にとって一番好きな一青窈の楽曲。イントロの最初の一音が流れただけで、一気に涙腺が緩みます。そして、3コーラスめ、

    もしも私が先に死んであなたを悲しませるなら
    どんなに傷ついても今を生きるため負けない

    たくさんのもしもをもてるから
    私の瞳は何時でもたくさんの夢で輝くの
    あなたから あなたから つないで手


涙腺決壊寸前です。「どんなに傷ついても今を生きる」。彼女の詞には、今を精いっぱい生きるといったメッセージが込められた曲が多く見られます。早くにご両親を亡くし、幼いころから人の生と死を見つめてきたからなのかもしれません。

涙腺が決壊せずにすんだのは、そのあとの一青さんの元気な「こんばんは!一青窈です!」のおかげ。今日は舞台に額縁が4つ・・・と言われて、初めて、3人がいるステージも、大きな不等辺四角形の額縁で囲まれていることに気づきました。そして、今日の模様は、(選挙の影響がなければ)8月10日ごろにNHKBSで放送されるとのこと。「今日、厚生年金会館前の歩道橋から街をながめていた。何かを考えたいときに、場所を決めてそこで思いにふける。例えば、小学生のころ、父を亡くして寂しくて駆け込んだ音楽室、好きな人にふられて立ち尽くした中学校の非常階段・・・。」そういった話をして、次の、4.《あこるでぃおん》へ。武部さんの鍵盤ハーモニカというのがスペシャル感を醸し出します。

《あこるでぃおん》も私の好きな曲の一つです。「君が忘れてしまった 音楽室の隅」・・・ふと懐かしさを覚えます。この曲に代表されるように、一青窈には子供時代、学生時代を歌った歌が数多くあります。感受性豊かな子供であったに違いない彼女にとって、そのころの思い出は色あせることなく、詞と言う形で紡ぎだされるものなのでしょう。

続いては、最新シングルの、5.《はじめて》。実は、冒頭のイントロでは何の曲なのかわかりませんでした。いわゆるジャズィーな感じと言うのでしょうか、オリジナルとは違う、大人の雰囲気を感じさせるアレンジが新鮮でした。次は、6.《影踏み》。私がなかなかタイトルと一致させられない曲の一つなのですが、これも子供時代、学生時代を歌った曲ですね。「気づいてみたらたくさんの人に囲まれてた 君が僕を信じてる」というサビの部分が心を癒してくれる曲です。



ここで、スペシャルな企画。2人のプロデューサーが1人ずつ、一青窈をプロデュースするという趣旨で、まずは小林武史と一青窈のセッション。この2人は、3年前のap bank fesで初めて知りあいになったばかりとか。そこで、今夜は、一青窈が詞を提供し、小林がプロデュースした「salyu」の曲の中から、7.《name》8.《Tower》を、一青窈がカバー。聞いていて思ったのは、作詞作曲するアーティストが楽曲提供するのとは違って、詞だけの提供だと、まったく他人の歌をカバーしている感じになるのだなということ。それはそれで、興味深いものがありました。そして3曲目には、武部が手がけた曲を、小林がプロデュースするというもの。その曲とは、9.《さよならありがと》。音楽的にどうという深いことは私には言えないのですが、こういう試みは新鮮でいいですね。(ああ、もっと音楽に造詣が深ければ、もっと楽しめるんだろうに。)

そういえば、ここで一青さんが「最終日に何ですが、物販の方が芳しくないようで。」と発言し会場の笑いを誘いました。一青さんのマル秘?画像入りUSBメモリーを宣伝してました。(その甲斐あってか、帰りに買おうと思ったら売り切れてました。)一青さんが小林さんに「データ、移動しますか」「いいえ、しません」。USBいらねえじゃねえか、といった噛み合わないトークも面白い。

小林さんとのセッションが終わり、武部さんが登場するのと入れ替えに、一青さんが衣装替えのためにステージを去り、武部さんと小林さんのトークが始まります。これまでの3公演では、料理の話をしたり(大阪)、爪の話をしたり(東京1日目)したが、あまりかみあわず、どこに行くのかわからない話になってしまったとのこと。で、今日はどうだったかというと、やはりどこに行くのかよくわからないとりとめのない話でした。

一青さんが再登場。今度は武部さんとのセッション。まず披露されたのは、CD未発売で、昨年末の彼女のお芝居「箱の中の女」で使われた曲、10.《どっちつかず》。一青さんは子供のころからどっちつかずで、「別に」が口癖だったそう。武部さんはどうだったかと聞くと、「(私は)はっきりしてましたね」とのお答え。続いては、11.《かざぐるま》。こういう和のテイストが含まれた曲は、歌いやすいと一青さん。

続いては、対照的に、12.《月天心》。武部さんとは、一青さんがアマチュアのころからのつきあいで、彼女いわく「私の歌いやすい音域を私よりもよく知っている」のだそうです。その武部さんに、自分がハーフであるということを伝えたところ、自分のルーツは大事にしたほうがいいと、台湾語を交えた詞を書くことを勧められたそうです。一青さんは、6歳までは台湾にいたけれども、そのあと日本に来たので、台湾語はすっかり忘れており、北京語との区別もつかない状態だった、お姉ちゃんは台湾語を覚えていたけど、とのこと。そこであわててベルリッツに通い、お姉ちゃんに「この発音合ってる?」と確かめたりしたとか。《月天心》はとてもスケールの大きさを感じる名曲です。武部さんは、これをピアノ1本でやるのは苦労したと言っていましたが、どうしてどうして、十分に曲のスケールを感じさせる演奏でした。



《月天心》のあと、間髪を入れず、13.《指きり》。イントロが始まるとすぐに小林さんも戻ってきました。冒頭から、情念を感じさせるこの歌詞。

     あなたのためになら死ねると思った
     仲良く並んでした
     秘密の約束


そしてだんだんと音楽的にも激しくなっていくのですが、これをピアノとキーボードでやりきるところが凄い。このあとは本編最後まで一気に進みます。一青さんの求めに応じて会場から手拍子も聞かれた、14.《もらい泣き》、「新曲!歌謡曲です!」と言っていた、15.《ウラ・ハラ》、歌詞を(歌うのではなく)語る場面が多かった、16.《ハナミズキ》と続き、最後は、17.《ひとりでに》で静かに本編の幕を閉じました。



アンコールでは、衣装の上に、これ見よがしに?ツアーTシャツを着て登場。アンコール曲は、2曲とも未発表曲。Enc1.《確信犯》は、本編で歌われた《どっちつかず》と同じく、「箱の中の女」からの曲。

そして、最後のMC。せっかく3人でやるのだから、3人で新たに1曲作ろうということになったそうです。そのころ、一青さんは、気分が落ち込んでいてプチうつとも言えるような状況。音楽も聞きたくない、映画も見たくない、友達からの電話も取りたくない、という状況だったそうです。彼女の友人は、1ヶ月半、うつに苦しみ、自殺願望もあったとか。一青さんは、自分の歌で、気持が楽になる人がいる、自分を支えてくれるスタッフがいる、だったら、自分がまだまだ伝え足りないことを、歌を通して伝えていきたい、そう思うようになったそうです。そして、彼女が書いたのが、Enc2.《うんと幸せ》。この曲は、後ろのスクリーンに歌詞が映されました。彼女らしい、物事を肯定的にとらえる姿勢に、勇気を得ました。



終演後、セットリストが貼り出されました。
090618_04セットリスト


一青さんの衣装などについては、上の文章ではまったく触れませんでしたが、このコンサートの画像を、音楽ニュースサイト「ナタリー」http://natalie.mu/news/show/id/17807で見ることができます。ただ、「ナタリー」での一青窈さんの記事に、なんとなく物足りなさを感じるのは気のせいでしょうかね(笑)。




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No title

先生こんにちは、ガガンボです。

 1曲目が私のお気に入りの翡翠とはびっくり。それ以降で微妙に何曲か違ったみたいです。大家を歌わなかったのは残念でした。

 書いたかも知れませんが、Perfumeは曲が好きなんですよねぇ。あのテクノポップがなんか懐かしい響き。まきちゃんぐなど、ブレイク前の人を応援するのが優先するため、Perfumeは聞くだけでやめておきます。

 美登里さんは単独でコンサートはやらないんですかねぇ。

では。
 

Re: No title

ガガンボさん、こんにちは。

そうですか。「翡翠」がお気に入りですか。「大家」は私も好きですね。一青さんは好きな曲が多いので、1回のコンサートでは収まりきらないなーという感じです。

>  美登里さんは単独でコンサートはやらないんですかねぇ。

そこなんですよねー。FCイベントは別として、年末に1回だけというのは物足りないですね。
上野まな - Feeling
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プロフィール

こばあつ

Author:こばあつ
札幌市出身、埼玉県南部在住。美術大学で英語を教えています。
◆専門◆音声学(主に英語の音声教育、発音表記など)。広くことばやことばの音に関する楽しい話が好きです。
◆趣味◆
【旅行】鉄道旅行と食べ歩き。
【うたを聞くこと】<好きな歌手>上野まな、Perfume、辛島美登里、一青窈、いきものがかり、福原美穂、RYTHEM、太田裕美、溝渕文。<気になる歌手>花菜、山崎葵。ちなみに合唱経験者です。初期の木下牧子作品は思い出深く好きです。
【その他】<好きな女優>上野樹里、宮崎あおい、臼田あさ美、市川実日子、笹峯愛、深津絵里、石原さとみ、松本まりか、ほか

★アメブロで「こばあつの雑記帳(別館)」やってます。
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